BTC で 6 区間中 5 区間プラスに見えた手法を、ETH に持ち込んだら
一つの銘柄の過去データで「良く見える設定」を選ぶと、その銘柄の値動きにたまたま合っただけのものが残りやすくなります。選んだ設定を、そのまま別の銘柄に持ち込んで確かめました。
何を調べたかWHAT WAS TESTED
- 検証した売買ルールは『50 本平均が 200 本平均より上で、StochRSI の K が 20 未満から D を上抜いたら買い、逆の条件で売り』という逆張りで、StochRSI は 14・14・3・3 の標準設定。 (当サイト実測 / 出典 / 2026-10-21)
- データは Binance の USDT 建て無期限先物を ccxt で取得した BTC と ETH の 15 分足・1 時間足で、期間は 2023-04-01〜2026-07-06 の約 3 年 3 か月 (15 分足 114,461 本、1 時間足 28,616 本)。 (当サイト実測 / 出典 / 2026-10-21)
- 合図は足の確定時に判定して次の足の始値で入り、同時に持つのは 1 ポジションだけ、損切りと利確が同じ足で両方届いたら損切りを優先する、という不利側に倒した約定ルールで測った。 (当サイト実測 / 出典 / 2026-10-21)
- 段階 2 以降の手数料は片道 0.004%・滑りゼロ (往復 0.008%) というユーザー指定の値で、このリポジトリの凍結エンジンの既定値 (片道 0.07%) の 17.5 分の 1 しかない。 (当サイト実測 / 出典 / 2026-10-21)
最初の版は手数料で崩れたFIRST VERSION
最初の版 (価格が 200 本平均より上/下、エントリー後 2 回目のクロスで決済) は、片道 0.14% の手数料込みだと BTC 15 分足で -100.0%、1 時間足で -86.9% とほぼ全損だった。 (当サイト実測 / 出典 / 2026-10-21)
同じルールで手数料を片道 0.004% に下げても、BTC の成績は 15 分足 -12.4% (Sharpe 0.01)、1 時間足 -9.9% (Sharpe 0.04) で、同じ期間の買い持ち (+121%) に遠く及ばなかった。 (当サイト実測 / 出典 / 2026-10-21)
たくさん試して、良く見えたものを選んだSEARCH
決済ルール 19 種 × (買いと売りの両方 / 買いだけ) × (15 分足 / 1 時間足) の 76 通りを、すべて BTC のデータだけで試した。 (当サイト実測 / 出典 / 2026-10-21)
ETH に持ち込んだのは、BTC の結果を見たあとで『頑健または目立つ』として手で選んだ 5 構成だった。 (当サイト実測 / 出典 / 2026-10-21)
BTC で一番良く見えた 15 分足・売買両方の trail_3% は、BTC では +107.3% (Sharpe 0.73、6 区間中 5 区間プラス) だったが、同じ設定を ETH に当てると -36.3% (Sharpe 0.03、3 区間プラス、最大下落 -72.6%) になった。 (当サイト実測 / 出典 / 2026-10-21)
同じ設定を ETH に持ち込むとCROSS-ASSET
ETH に持ち込んだ 5 構成は全期間の損益が 5 つともマイナス (-20.1%〜-74.1%) で、ETH 自身の買い持ち (-2.8%) にも 5 つとも負けた。 (当サイト実測 / 出典 / 2026-10-21)
| 構成 (BTC で選んだもの) | BTC | ETH |
|---|---|---|
| 15分足 売買両方 trail_3% | +107.3% | -36.3% |
| 15分足 売買両方 fixed_3% | +35.2% | -20.1% |
| 15分足 売買両方 atr_3 | +47.2% | -43.6% |
| 1時間足 売買両方 rr_2:2 | +63.6% | -74.1% |
| 1時間足 買いだけ stoch_2x | +31.1% | -21.7% |
| 参考: 買い持ち | +121.2% | -2.8% |
全期間の損益。段階 2 以降の手数料は片道 0.004%・滑りゼロ (往復 0.008%) というユーザー指定の値で、このリポジトリの凍結エンジンの既定値 (片道 0.07%) の 17.5 分の 1 しかない。 (当サイト実測 / 出典 / 2026-10-21)
実は BTC でもBUY AND HOLD
BTC の側でも、選ばれた 5 構成はどれも BTC の買い持ち (+121.2%) を損益で上回っていなかった。 (当サイト実測 / 出典 / 2026-10-21)
BTC で試した 76 通りのうち全期間でプラスだったのは 21 通りで、BTC の買い持ち (+121%) を上回ったものは 1 つもなかった。 (当サイト実測 / 出典 / 2026-10-21)
「6 区間中 5 区間プラス」は偶然でも起きるCOIN FLIP
仮に各区間のプラス・マイナスが五分五分の当てずっぽうだとしても、6 区間中 5 区間以上プラスになる確率は 7/64 (約 11%) あり、76 通り試せば 8 通り前後は偶然この条件を満たす計算になる。 (当サイト実測 / 出典 / 2026-10-21)
BTC で 6 区間中 5 区間以上プラスになったのは 76 通り中 2 通りだけ (15 分足・売買両方の trail_3% と fixed_3%) で、6 区間すべてプラスのものは無かった。 (当サイト実測 / 出典 / 2026-10-21)
ETH では 15 分足・売買両方の trail_2% が 6 区間中 5 区間プラスだったのに全期間では -38.4% で、区間の勝ち数だけでは損益の良し悪しを判断できないことも見えた。 (当サイト実測 / 出典 / 2026-10-21)
この結果から言えること・言えないことWHAT THIS DOES NOT SHOW
- 言えること: この 1 件では、BTC で良く見えた結果は、同じ設定のまま ETH に持ち込むと残らなかった。選び方による偶然だった可能性が高い。
- 言えないこと: 「別銘柄での検証が一番優れた見抜き方だ」とは言えません。見抜き方どうしを比べた実験ではないからです。
- 言えないこと: この検証は、期間ごとに設定を選び直す本来の walk-forward ではありません。また、比べた銘柄は 1 つだけです。
- ETH での検証に数値の合格基準は事前に書かれておらず、スクリプトの説明文は『ETH でも持ちこたえれば BTC 固有の偶然の可能性は下がり、崩れれば多重検定の産物だった可能性が高い』という定性的な言い方だけだった。 (当サイト実測 / 出典 / 2026-10-21)
自分で同じ点検をするにはTRY IT YOURSELF
同じ設定を別の銘柄や別の期間に当てるのは、手元でもすぐにできる点検です。長い期間で確かめられる道具については、TradingView の無料プランで、バックテストはどこまでできるかにまとめました。
検証の数値と条件の要約: cross-asset-overfit.json。内容は投資助言ではありません。過去の検証結果は将来の成績を保証しません。
最終更新日: